犬の留守番中の吠え、どうすればいい?
愛犬との生活は幸せなものですが、留守番中に吠え続けて近所迷惑になっていないか心配になりますよね。
この記事では、「犬 留守番 吠える 対策」というキーワードで検索する飼い主さんのために、犬が留守番中に吠える主な原因と、すぐに実践できる具体的な対策を解説します。
愛犬が安心して留守番できるよう、この記事を参考にしてみてください。
犬が留守番中に吠える主な原因
犬が留守番中に吠えるのには、いくつかの原因が考えられます。
1.分離不安症
飼い主さんと離れることに強い不安を感じ、そのストレスから吠え続けてしまう状態です。
具体的な症状としては、以下のようなものが挙げられます。
- 飼い主さんの靴や持ち物をかじる、破壊する
- 玄関や窓の前で落ち着きなくうろうろする
- 飼い主さんが出かけようとすると、しきりに鳴く、後を追う
- 留守番中に過剰に吠える、遠吠えをする
- 排泄物を粗相する(トイレ以外で)
- 食欲不振や下痢を起こす
分離不安症は、子犬の頃から飼い主さんに依存しすぎている、留守番の経験が少ない、環境の変化など、様々な要因で発症することがあります。
2.要求吠え・警戒吠え
「退屈だ」「遊んでほしい」「外の音が気になる」といった要求や、外からの物音、人の気配に対する警戒心から吠えるケースです。
特に、インターホンや他の犬の鳴き声、車の音などに反応して吠える場合は、警戒吠えの可能性が高いでしょう。
要求吠えの場合は、飼い主さんが帰宅時に吠えているからといって、すぐに要求に応えてしまうと、「吠えれば構ってもらえる」と学習してしまい、症状が悪化する可能性があります。
3.環境への不慣れ・ストレス
新しい環境に慣れていない、ケージやクレートなどの狭い空間に長時間入れられている、運動不足やストレスが溜まっているといった理由で吠えることもあります。
また、暑さや寒さ、騒音などが原因で不快感を感じ、吠えてしまうことも考えられます。
4.体調不良・認知症
稀ではありますが、体調が悪い、病気や怪我をしている、または高齢による認知症の症状として、留守番中に吠えることもあります。
いつもと様子が違うと感じる場合は、獣医師に相談してみましょう。
犬の留守番中の吠えに対する具体的な対策
原因を踏まえて、愛犬の留守番中の吠えを軽減するための対策を見ていきましょう。
1.留守番に慣れさせるトレーニング
最も基本的な対策は、愛犬に留守番に慣れさせることです。
・短い時間から始める
最初は1分、次に5分、10分と、徐々に留守番の時間を長くしていきます。
飼い主さんが外出する気配(鍵を持つ、靴を履くなど)を見せても、すぐに戻ってくる、ということを繰り返します。
愛犬が落ち着いていられるようになったら、少しずつ時間を延ばしていくのがポイントです。
・出かける前のルーティンを変える
毎日同じ時間に同じ行動で出かけると、犬は「これから飼い主がいなくなる」と予測して、不安を感じやすくなります。
出かける前の行動(鍵を持つ、靴を履く)を、普段と違うタイミングで行うなど、予測しにくい行動を取り入れてみましょう。
・静かに見送る、静かに帰宅する
出かける前に過剰に声をかけたり、甘えさせすぎると、かえって不安を煽ってしまいます。
落ち着いた態度で接し、静かに家を出ましょう。
帰宅時も、すぐに興奮して飛びつくのではなく、愛犬が落ち着いたタイミングで声をかけ、触れ合ってあげてください。
2.退屈させない工夫
留守番中の退屈やストレスを軽減するために、以下のような工夫をしましょう。
・知育トイやコングを活用する
留守番中におやつを隠したり、中にフードを詰め込んだ知育トイやコングを与えましょう。
夢中になって遊ぶことで、退屈しのぎになり、吠えの軽減に繋がります。
例:
- コングにペースト状のドッグフードやジャーキーを詰めて凍らせる
- 隠れんぼさせられるおやつボール
・安全な場所を確保する
ケージやクレートは、愛犬にとって安心できる「自分だけの場所」となります。
お気に入りのおもちゃや毛布などを入れて、居心地の良い空間を作ってあげましょう。
ただし、長時間の閉じ込めはストレスになるため、適度な時間で使用することが大切です。
・十分な運動とコミュニケーション
留守番前にしっかりと運動させてあげることで、体力を消耗させ、留守番中の無駄吠えを減らす効果が期待できます。
散歩や遊びの時間を充実させ、愛犬とのスキンシップを増やすことも、精神的な安定に繋がります。
3.吠えの原因となる刺激を減らす
外からの音や気配に反応して吠える場合は、その刺激を減らす工夫をしましょう。
・窓の外が見えないようにする
カーテンを閉めたり、窓の外に目隠しになるものを設置したりすることで、外の刺激を減らすことができます。
特に、玄関から人の出入りが見える窓は、要注意です。
・音を遮断する
窓やドアをしっかり閉めることはもちろん、BGMとして落ち着いた音楽を流す、テレビをつけておくといったことも有効な場合があります。
ホワイトノイズを流すことで、外部の音をマスキングする効果も期待できます。
4.遠隔で見守る・対処するツール
近年では、留守番中の愛犬の様子を見守ったり、コミュニケーションを取ったりできる便利なアイテムが登場しています。
・ペットカメラ
スマートフォンからリアルタイムで愛犬の様子を確認できます。
中には、双方向通話機能が付いているものや、おやつを遠隔で与えられる機能が付いているものもあります。
愛犬が吠えている時に、声をかけて落ち着かせたり、おやつを与えて気を紛らわせたりすることができます。
・しつけ用首輪( без душа )
※注意※ この方法は、愛犬に強いストレスを与える可能性があり、推奨されません。安易な使用は避け、専門家のアドバイスを仰ぐことを強くお勧めします。
振動や音で吠えを抑制するタイプの首輪もありますが、根本的な解決にはならず、かえって恐怖心を煽る可能性もあります。
まずは、愛犬がなぜ吠えているのか原因を突き止め、安心できる環境を作ることから始めましょう。
5.専門家への相談
分離不安症が疑われる場合や、色々な対策を試しても改善が見られない場合は、獣医師やドッグトレーナーなどの専門家に相談することをおすすめします。
愛犬の性格や状況に合わせた、より専門的なアドバイスやトレーニング方法を提案してもらえます。
場合によっては、行動療法や投薬治療が必要になることもあります。
すぐにできる!留守番対策のまとめ
犬の留守番中の吠えには、様々な原因がありますが、適切な対策を行うことで改善が期待できます。
原因 | 主な対策 |
---|---|
分離不安症 | 短い時間から留守番に慣らす、出かける際のルーティンを変える、落ち着いた見送り・出迎え |
要求吠え・警戒吠え | 知育トイで退屈させない、吠えても要求に応じない、音や気配を遮断する |
環境への不慣れ・ストレス | 安心できる空間を作る、十分な運動、飼い主とのコミュニケーション |
体調不良・認知症 | 獣医師に相談 |
まずは、愛犬がなぜ吠えているのかをよく観察し、原因に合った対策を根気強く試してみてください。
愛犬が安心して留守番できるよう、飼い主さんの愛情と工夫が何よりも大切です。
愛犬の留守番中の吠えを軽減し、より良い関係を築こう
犬の留守番中の吠えは、飼い主さんにとっても愛犬にとってもストレスの原因となります。
この記事で紹介した対策を参考に、愛犬がリラックスして過ごせる環境を整えてあげましょう。
愛犬との暮らしが、さらに豊かで幸せなものになることを願っています。